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ニューヨークレポート HAYATO NEW YORKのこと


ニューヨークレポート
(文・田野上勇人)


ニューヨークの街は、デザイア(欲望)そのものである・・・

challenge Worring Desire planning&action success

  ある者は巨万の富を手に入れ、またある者は未だ変わらず貧しい生活を呪って生き続けている。人間の持つ本能と言うべき欲望をむき出しにしながら、ニューヨークは生きている。激しいばかりの自己主張の嵐、責任の探り合い、自分以外の人間に浴びせる批判の山。ニューヨーカー達はこのようなバトルを毎日繰り広げながら、耐え忍んで生きているのである。”もう、こんな街はまっぴらだ!!やっぱり日本はいい!!”ニューヨークの日本人同士で交わされる言葉である。今日も夢に破れた日本人が帰国し、また希望と夢いっぱいでニューヨークへやって来る日本人もいる。
  私にとって、日本という国は素晴らしいところです。ニューヨークと日本、どちらが好きか?と聞かれたら、迷わず日本と答えるでしょう。理由は日本人が好きだからです。他にも、ニューヨークと日本を比べたら私自身にとって有益なことは日本にはたくさんありますが、だからといってニューヨークを嫌っているわけではなく、ニューヨークも私にとって必要な街なのです。
  では、何故日本人が好きかというと、教育、モラル、社会観、及び世論において多少の違いはあれど、大体同じような考え方や行動が出来るからです。読者の皆さまはそんなことと思うかもしれませんが、ニューヨークという街は多種多様の人種が交ざりあっているだけではなく、その民族の習慣も違えば、モラルも教育も、極端に言えば人間としての善悪までも違い、そういった人達が一つの街で共同生活をしているわけで、それはもう大変なことです。
  日本で思っていた当たり前の常識がニューヨークでは当たり前ではなく、そのギャップに苛立ちを覚え、ストレスが積もり、過剰なまでの自己主張を続けなければ理解してもらえないのです。またその反面、思わぬ幸運を異文化の人々から与えられることもあり、それがたまらなく良かったりするわけです。しかしながら、全てを総合すると日本人には日本という国が、やはりマッチしているような気がします。
  ニューヨークは巨万の富を持つ人からホームレスまで、全ての面において世界一が存在している街だと言えるでしょう。人間としての階級(世間一般で言われるという意味において)の幅が、それこそボトムの中で生きる人間あり、また世界中にまで影響力を持つ人間ありと、それら全てが現実として同じ街に共存しているのです。ただ自分自身はどの階級に身を置くか、またいかに階級社会の中でどれだけの幅を自分が味わえるかということは、自分の意思の強さと行動力の強さ、また良い意味で自分自身に対しての欲の深さだと思うのです。そういった意味において欲深い人間ほど、この街はエキサイティングで魅力的で、生活するうえでも心地よいところだと思います。しかし、勘違いしないでいただきたいのですが、大切なのは自分自身の向上にどれだけ欲を持っているかということです。読者の皆さまの中に、我こそはと思う人がいたら、是非ニューヨークに来ていただけたらと思います。
  これはあくまでも私自身の意見ではありますが、人間という生きものはトップ階級に生きる人もボトムラインに生きる人も、一つの意味において喜びを味わう量も悲しみを味わえる量も等しいと思うのです。例えば、ホームレスの人々は自分の人生がどれだけ惨めかということを切々と歌いながら、人にご慈悲を求めます。その時の言葉を英語にすると「God breath you」(神のご加護を)というのですが、普段民衆は自分のやっかいな小銭を彼らに差し出しています。これは私自身が見たことですが、ある人がホームレスに100ドルを与えたのです。その時の彼の喜びようと言えば、全世界の幸福は私のためにあると言わんばかりのものでした。私が一番感心したことは、さっきまで生きる希望を失い、どん底になっているんだというような姿をしていた彼がその瞬間見せた表情は、我こそは人生の成功者と言わんばかりに生気を取り戻し、その人に向かって最高の感謝の念を込めた顔で、何度も何度もほめたたえて「あなたこそは私の神様です」と叫んでいたのです。
  では、例えばこれと同じことをトップ階級の人にしたとして、彼らはこのホームレスと同じくらいの幸せを感じることが出来るでしょうか?答えはきっとNOだと思いますが、中にはやはり同じくらいの表情でほめたたえてくれる人もいるでしょう。そのような人は、詐欺師か本当の人生の幸福者だと私は考えます。そういった意味において、人は平等に幸福も不幸も与えられていると思いますが、それもまた自然界の真理といえるでしょう。しかし、人間だけはこの自然界の法則に従うばかりでなく、自分自身の環境を自分の意思と行動で思い通りに作ることが可能であると思います。
  人間にとって自分が思いついて考えることの範囲において、不可能という文字は、私は存在しないと考えています。そういった意味において、私自身の考えはトップ階級の人々が偉いわけでもなく、またボトム階級の人がダメとかではないのです。ボトムと言われる世界もトップといわれる世界も自分自身が身を投じて味わうことが私の生涯で可能だとしたら、これほどまでに人間という生きものの心を知ることが出来、これこそが人としてこの世界に生を受けて味わえる最高のものだと考えています。無一文から身を起こし富を築く人も、以前は富豪だったが無一文になった人も(お金だけという意味ではなく、全てに対して)この両者の歩みはその過程において同じだと思うのです。一方は創作の連続で、一方は破壊の連続ということであると思います。
  人間という生きものは自分の心の持ちようで、例えそれが辛くともその中から幸せを見つけることが可能です。大切なことは、人のせいにするのではなく、まず自分が謙虚に素直になり、自分に対して自問自答を繰り返してみれば、その道は常に開かれるのではないでしょうか?
デザイア、これこそが人間全てに与えられた最高のエナジィーでしょう。しかし、その力をどう使うか、それが大切なことではないでしょうか。
All success come from desire!!